0023/10/13

三線格言シリーズ 「ウマはこき使え」

お客さん「ウマは使わないときは寝かせておいたほうがいいんですか?」

三線屋でよくある質問ですが、親父が放った答えが秀逸&理にかなってました。

親父「ウマはね、こき使ったほうがいいんだよ。寝かせてフユーさせたら(怠けさせたら)ダメだよー。」

三線のウマ(駒)に馬が掛かっているのは言うまでもないのですが。

理にかなっているのが、ウマは調弦を安定させるため常に(もちろん持ち運び移動する際など適宜寝かせます)立てたままにしたほうがいいのです。

弦は元に戻る性質があるのですが、例えば
普段、2の高さ(A#)に合わせていて、カラクイを巻き上げて3(B)、4(C)と音を高くしても2の高さに戻ろうと音が低くなってしまうのです。

また、
普段、4の高さ(C)に合わせている場合には音を低くしても元の4の高さに戻ろうと音が高くなってしまう。


まるで「形状記憶」してるかのように。


なので、普段の演奏の調弦を安定させるため「ウマはこき使って」立たせていたほうがいいと新垣三線店では考えているのです。

最も昔三線のような細棹で、キーをものすごく高く揚げている場合などは寝かせたほうがよいかもしれません。(弦もゆるめて )

自分の三線で低い調弦と高い調弦の場合で弦高(棹と弦との間隔)がどれだけ変わるかチェックしてみて、さほど変化のない場合は弦の張力で「棹が反る」ことはあまりないかと思います。(でもあくまで管理は自己責任でお願いいたしますm(_ _)m)

あと、弾かないときはウマを寝かせたほうが安心だと感じる方はその方が精神衛生上よろしいかと思いますので、あしからず。


年や馬の走い(とぅしやうまのはい:年がすぎて行くのは馬が走っていくようで)
もう今年もあと3ヶ月ほどなんですね。

日付変わりましたが、11日は親父の誕生日、70歳になったようです。今のうちにいろいろ勉強しなきゃ。